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SAWAMURAの働き方
インタビュー
2026.09.09
技術のためにも、まず面白さを知ることから。施工管理が考える若手の育成・成長とは?

施工管理職は今、成り手が少ない、人材の奪い合い、育成が難しいなど、さまざまな課題を抱えています。今回は、施工管理として現場の最前線で働く奥嶋さんに「若手施工管理の育成・成長」をテーマにお話を伺いました。
現場で若手を育てる難しさとは? 勉強会では若手に何を伝えたい?などなど、奥嶋さんの思いをたっぷり聞いてきました。ぜひお楽しみください。

 

PROFILE
ソリューション事業部 建築課
奥嶋さん

1985年生まれ。大学卒業後、長く施工管理としてキャリアを積み重ね、2022年にSAWAMURA入社。現在も現場でバリバリ働く一方、若手社員向けの現場勉強会の担当や、採用イベントでの講師も務める。一級建築士、一級建築施工管理技士。

 

若手と一緒に働ける環境。それがSAWAMURAに入社した理由の一つ。

(取材は奥嶋さんが担当する建築現場の事務所にて)―今日はよろしくお願いします。ここはどんな現場ですか?

奥嶋:3階建てのオフィスビルです。会社としても今、オフィスや工場の建築に力を入れています。その中で、私がメインで担当するのはオフィスの現場が多く、入社して4現場目なのですが3つはオフィスの建築です。

ー1つの現場はだいたいどれくらいの期間で?

奥嶋:だいたい半年から1年くらい。施工管理の人数は3から5人くらいです。多くても5、6人で進めています。大手ゼネコンのような大きな現場では施工管理の仕事も役割が細分化されていますが、SAWAMURAの規模だと施工管理が現場の仕事に1から10まで携われる。そういう意味では建築の醍醐味を実感しやすいと思います。

ーそれはやりがいありそうですね。今回は若手の育成・成長がテーマですが、奥嶋さんは以前から育成や教育に携わってこられたんですか?

奥嶋:実はSAWAMURAに入社するまでは、後輩や部下はいませんでした。SAWAMURAに来て初めて部下と一緒に仕事をするようになりました。私はこれまで厳しく育てられた経験はなく、ほぼ自由にさせてもらってきたタイプ。施工管理という仕事は、厳しい環境で育てられた人、手取り足取り教えられた人、いろいろな背景の人がいると思います。

今こうして、部下を持つ立場になって思うことは、ついつい自分の経験則だけで教えてしまうことです。自分が厳しく育てられたから部下にも厳しく接するとか、育ってきたものさしで話すことも大切ですがそれだけが正解じゃない。教える部下の性格とか個性、特技もあると思うので、その人に合った伝え方を考えながら接するようにしています。

SAWAMURAに入社した理由の一つは、若手と一緒に働ける環境があったから。人に教えるためには間違ったことは教えられません。一から学び直すつもりで調べたりもします。ちゃんと教えようと思うと、自分がいいかげんではいけませんから。実際に若手と仕事をするようになってから一緒に学んだりすることもありますし、逆に若手から教えてもらうこともあります。

施工管理は技術屋。若手の育成のため、技術の共有は大切なこと。

ー若手を育成する立場になって感じた難しさはありますか?

奥嶋:今一緒に動いているのは、3年目と5年目の社員。彼らに覚えてもらいたい仕事はたくさんあります。でも現場では、今日、明日やらないと工期に遅れが出るようなギリギリの状況が続く時も。決められた納期の中で、段取りを工夫して少しでも若手に任せる時間をつくるためには、まず私自身のスケジュール管理が課題です。若手に新しい仕事をどんどん任せたいけど、なかなか任せられない。ついつい自分でやってしまって、簡単な作業ばかりを依頼しがちに。そのもどかしさは常に感じています。

ーミドル層ならではの悩みですね。会社の取り組みとしては現在、若手向けに現場勉強会を開催されていると伺いました。

奥嶋:私の上司に東(あずま)さんという社内でトップレベルの技術を持つ方がいます。そうしたベテランの技術や品質へのこだわりを、もっと多くの若手にも伝えてほしい。そういう会社の意図もあり、現場研修会という企画が始まりました。実際、担当現場以外でベテランの技術やこだわりを見て学ぶ機会は、あまり多くはありません。それだけ会社としても、若手育成の機会を大切にしていると感じます。そして東さんの研修以降は、ミドル層が中心となって現場勉強会をやってほしいということで、担当月を決めて各現場で勉強会を開いています。

ー現場勉強会の取り組みについて、率直にどう感じますか?

奥嶋:多くの施工管理は、自分の持っている技術や失敗したこと、気をつけていることとか、培ってきた経験を若手に伝えたいという思いがあるんです。もちろん私も。でも今までは、同じ現場にいないと難しかった。施工管理は技術屋。若手の育成のため、技術の共有は大切なことだと思います。

設計の意図を理解した上で、どんな工夫を施すか。
現場を仕上げる施工管理のこだわり。

ー担当された現場研修会ではどんなことを?

奥嶋:今まで私が担当したのは全部で2回です。1回目は外装・内装編。2回目は鉄骨・屋根編として実施しました。

ーまずは1回目について教えてください。

奥嶋:1回目の参加者は建築課の若手が中心だったので、専門的な内容にまで踏み込んだ研修にしました。会場は100%完成している現場で、私が事前に用意した資料をもとに外装と内装でこだわった箇所を見てまわる見学会のようなスタイルで実施。SAWAMURAの施工管理として必要なスキルについて伝えていきました。

ーそれはどんなスキルなのですか?

奥嶋:SAWAMURAでは設計と施工が同じ会社にいます。コミュケーションをしっかり取りながら仕事を進めるので、施工担当者は設計担当者の意図を理解して、いかにデザインと機能性を追求するかが求められます。資料には私がこだわったポイントごとに、意図と工夫を図面と合わせてびっしり用意しました。その時はたまたま時間があり、1日半くらいかけて準備ができました(笑)。かなり細かいところまで紹介できたと思います。私自身も好きなことを好きなだけ話せてとても楽しかっです。

研修会用に作成した資料を見ながら語る奥嶋さん

ーこだわりのポイントとは、どんなことですか?

奥嶋:たとえば「見切り」(※床や壁などの境目をきれいに仕上げるための部材)について。ここはちょっとした歪みや不自然なところがあると、せっかくいい空間ができていても台無しになります。それくらいお客様の目にも入りやすい部材です。仕上がりをよりよくするため、私たちがいろいろサンプルを取り寄せて、実際に組み合わせて設計担当者に提案することもあります。そうやって提案も含めた対話を毎日積み重ね、現場を仕上げていきます。他にも、外壁の板の割り付け、外壁のアクセントとなる見切りの入れ方、その下地の入れ方、屋根の仕上がりなどなど。細かいこだわり一つひとつを若手に紹介していきました。

SAWAMURAでは近年オフィスのような人の出入りの多い空間の施工が増えてきました。内装へのこだわりやアイポイントがどうしても多く、施工の難易度も上がってきているように感じます。

ー2回目はどんな勉強会だったのですか?

奥嶋:鉄骨・屋根工事編ということで、施工時の注意点や管理の仕方を伝えていきました。この時は1時間半研修をした後、残りの30分くらいを設計の勉強会にしたんです。設計担当者がどういう思いで設計をしたのか、どんな意図でなぜこの手法を採用したのかを話してもらいました。

普段の仕事では、設計者と施工者との間で、図面をもとに具体的な工事の進め方について話し合うことが中心で、改まって設計の意図やこだわりを聞く機会は多くありません。だからこの勉強会で、意図を汲み取って現場がさらによくなるように施工をする。設計としっかりコミュニケーションをとって提案することの大切さを知ってほしかった。ただ単に図面に描いてあるからこうしましたではおもしろくないですし、いい仕事にはならないですからね。

技術は好きでないと身に付かない。
まずは仕事をおもしろいと思ってもらいたい。

ー現場勉強会の手応えや課題を教えてください。

奥嶋:1回目のような完成した建物で、こだわった箇所を伝える。ああいう機会をもっと増やしたいですね。そして若手には、施工管理っておもしろい仕事だと感じてもらいたいです仕事にもっと興味を持てば、自然と技術も磨きたくなる。そして建築のおもしろさをより深く実感してもらいたい。細かい技術を磨くためには、まず自分から興味を持つことです。そのために現場という貴重な場所を最大限に活かして、施工管理の仕事に日々前向きに取り組んでほしいです。

こういう研修会は準備に時間もかかるし、手間もかかる。なかなか実践する会社は少ないと思います。業務中なので負担がないわけではありませんから。ただ会社が人材育成に積極的に取り組んでいるという環境は、会社の特徴であり魅力だと思います。

ー若手がさらに成長するために、今後必要なことはありますか?

奥嶋:どんな仕事にも当てはまることかもしれませんが、成長するためには早いうちに経験を積み重ねることが大切です。できることなら若手に全部の仕事をやらせてあげたい。私はその段取りを整えて全体の責任者として現場を管理する。そういう体制づくりをしていきたいですね。そのためにも、現場だけでなく、営業・設計段階も含めてワークフローを改善していく必要があると思います。現場をよりよく仕上げるワークフローが整えば、現場研修会ももっと充実すると思いますし、若手のモチベーションが上がれば技術の成長にもつながっていくと思います。

ー最後に、奥嶋さんが感じる施工管理の醍醐味を教えてください。

奥嶋:施工管理のおもしろさって、毎日現場の風景が変わっていくことだと思います。それも自然に変化するのではなく、自分が中心となって変化させていく。1日刻み、半日刻みで進める現場では、本当に毎日景色が変わるんです。時には悪い成果を見ることだってありますが、その時も自分ですぐ対応できる。景色の変化とともに、自分の成長も早く感じられ1日があっという間に過ぎる充実感を得られる。そういう醍醐味のある仕事だと思っています。

ー今日は貴重な時間、ありがとうございました。

この記事を書いた人

福馬俊太郎
滋賀県高島市在住。フリーの編集・ライターとして活動中。SAWAMURA社内報の取材・執筆にも携わる。

 

Interview&Text:福馬俊太郎/Edit:SAWAMURA PRESS編集部

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