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地域・まちづくり
イベントレポート
2023.12.11
会社を飛び越え、地域すべてが課題の「まちづくり企画提案インターンシップ」! 白熱した3日間の軌跡を振り返り

2023年8月28日(月)~30日(水)、2025卒の学生を対象に、地域を活性化させる新規事業企画・提案を行う2泊3日のまちづくりインターンシップを、SAWAMURAの地元である大溝地区(滋賀県高島市)で開催しました。
通年採用を本格的に開始して丸2年。これまでの集大成となったインターンシップの裏側を、企画に携わったブランド推進室の和田さんにレポートしてもらいます。

 

この記事を書いた人

和田さん
大阪府八尾市出身。大学では幼児教育を専攻し、野外活動・地域活動を行うボランティア団体にて精力的に活動。卒業後、SAWAMURAに広報として入社し、新卒採用のイベント企画や集客支援、社内報の執筆編集なども担当。ここ2年、地域住民と一緒に立ち上げた大溝まちづくりマルシェの企画運営にも携わる。現在、社内のスピードスターを虎視眈々と狙っている。

 

地方の課題といえば、空き家の増加や人口の減少…SAWAMURAが本社を構える大溝地区(滋賀県高島市)も例外ではありません。私たちも地元企業として、地域の価値向上や経済を発展させるための取り組みを常に模索しています。そんな当社のまちに対する姿勢や想いに共感する仲間に出会いたい!という思いで、まちに飛び込む3日間のインターンシップを企画しました。

設定した課題は、空き家を活用した地域活性化の事業アイデアを企画し、プレゼンすること。

 

課題となった空き家。木造築39年の店舗併用住宅で、かつては自転車屋さんでした。

この空き家を利用し、以下の2点を押さえた事業提案を行います。

 ①地域性をよく理解し、地域のよさが伝わるもの
 ②SAWAMURAの取り組みとして実現性が高く、かつ独自性や継続性があるもの

期間は3日間。1日目は地域の文化や魅力・課題を正確に理解するため、地域住民への取材やフィールドワークを。そこから2日目はひたすら企画制作にかかり、できあがった企画書の内容を、最終日にSAWAMURA本社でプレゼン、という流れです。

 

いよいよ初日、学生が近江高島へ。

当日は16名の学生が参加。ほとんどの方が京都・大阪、果ては埼玉や石川の学生と県外出身者で、集合場所の近江高島駅に降り立つのは初めての方ばかりでした。閑散とした駅の様子に不安そうにされている方もいれば、駅のロータリーにそびえたつガリバー像に驚き、つい写真におさめる方も。
学生時代に初めて近江高島駅で下車した自分を思い出しました(笑)。

 

近江高島駅のようす。姉妹都市提携をしていたアイルランドの名残のガリバー像

一緒に過ごす仲間も、このまちも、初めてだらけでガチガチの学生。
まずは落ち着いてチームづくりを行うため、宿泊先のホールでアイスブレイク。なんでもバスケットや、チームメンバーで協力する漢字表現ゲームなど、レクリエーションを通じて場をあたためました。イベントやインターンシップなどの体験設計では、初めのコミュニケーションを何より大切にしています

なんでもバスケットの様子。黒の靴下を履いた学生が多かったです(笑)。

 

課題を理解するためのファーストステップ

チームづくりが終わった後は、課題の確認へ。
まずは企画の題材となる本社横の空き家を見学します。
構造材の保存状態もよく、解体したての広々とした空間に、「ここにこういうスペースがつくれそう」と早くもアイデアがあふれそうな学生たち。土間の高さが特徴的な建築に、「この高さを活かしたアイデアを作りたいね」という声もありました。

また、今回の課題は、ただのまちづくりではなく、SAWAMURAの取り組みとしてのまちづくり。
当社のことも知ってもらうため、課題となる空き家横にある社屋の見学も行いました。

 

アイデアを練るため、まずはインプット。

今回の課題では、大溝地区ならではの地域性を理解することがポイント。
チームで企画会議を行うメイン会場には、コミュニティスペース「白湖(はこ)」をお借りしました。元は地域のスーパーだった空き家を、店主の上田さん自らの手でリノベーションし、シェアキッチンやイベントスペースとしての機能も持たせた場所です。

この場所をベースに、学生たちは午後からフィールドワークへ。地域の方々に事前に企画への協力をお願いすると、みなさま快く賛同いただきました。大溝の自治会長様、地域住民の方々、店舗、まちづくり団体など、総勢7名へのインタビューとなりました。

 ①大溝で暮らしていて感じる魅力
 ②大溝に暮らしていて感じる課題

立場によって答えはそれぞれでしたが、どの方も挙げられていたのは、地域の方々の人柄の良さや、景観の良さ。特にお客様が詰めかける観光施設などはありませんが、落ち着いてゆったり自分の好きなことに向き合える場所であることが大溝の魅力だとおっしゃっていました。

白湖の店主、上田さんへも取材

伝統料理「鮒ずし」を製造販売する『総本家喜多品 老舗』様にも取材を快諾いただきました。

まちづくりと言えば、話題性のある空間をつくることだと思っていた学生も、はっきりと言葉にしづらい魅力-暮らしやすさ・過ごしやすさはどこから来ているのか、あの手この手で質問内容を変えて聞きこんでいました。

 

いい意味で「思い込みが消えた」一日目

取材の後は内容の整理と、企画の方向性を検討するチームごとのミーティングに。大溝で生まれ育った方、この地域の魅力に惚れ込んで移住された方など、多くの人にお話を伺ったことで、地域にないものを新しく持ってくるのではなく、地域にあって発信できていないものをどう伝えるか、という視点に切り替わったチームがほとんど。「大溝って来たこと無かったけど、江戸時代のまちづくりが残ってるよね」「暮らしている人同士で助け合う文化があるよね」など、それぞれで感じた地域のよさを共有し合っていました。

あるチームの一日目の資料

普段SAWAMURAと地域コミュニティとの窓口として活動する私としても、「してやったり」と嬉しさがこみ上げました。
まちづくりは一足飛びのアイデアも時には必要ですが、ほとんどは地域に関わる人と人が繋がり、地域の資産を活かした種が発展していくもの。取材を通して学生が自分たちで気づいてくれたことは、初日の大きな収穫だったように思います。

 

課題にとことん向き合う2日目。

視点が変わった1日目を終え、2日目へ。
この日は昨日の収穫をもとに、とことん課題に向き合う時間です。

学生は4つのチームに分かれて早速企画会議へ。
1日目にまとめたアイデアから検討を進めていましたが、具体的に考えるほど、実現性が足りなかったり、一部の人のコミュニティに限定される設計になったりと、どのチームも徐々に頭を抱える状態に…
そんな姿も予想していた講師役のスタッフは、企画や設計のプロであるSAWAMURA社員に個別相談できるコーナーを用意していました。スタッフたちは学生のつまずき具合を見ながら、「リフォーム設計の〇〇さんに相談してみたら?」などと促しました。
しかし企画そのものの難易度もあり、聞けば聞くほど課題が見つかり迷走が始まります…
ここで一旦白紙にして、再度ブレストからやり直すチームも出るほど。

完成が間に合うか危ぶまれる自体に、講師役のスタッフたちも対策に乗り出します。

学生の課題を邪魔しないように白湖の中庭に集まる、講師役のスタッフたち

3日目のプレゼンに求める完成度をもう一度確認し、どこまでのテコ入れが必要かを話し合いました。結果、役員や関係者も集めてのプレゼンになること、地域の人へも提案する機会も設けることから、夕方までには企画の骨子を固められるよう、課題の整理をサポートすることに。

インターンシップは、就業体験の場所でもありますが、学生が成長する場でもあります。
どんな気づきや学びを得てもらいたいか事前に企画し準備していても、最後は参加学生の秘めたポテンシャル次第。学生の様子を感じ取って、その場でスタッフ全員の目線を合わせて調整する作業は、SAWAMURAのインターンシップならではです。
企画づくりは、学生だけでなく社員も一緒だな、と改めて実感した2日目でした。

とはいえ、どのチームも2日目終了時点では提案資料は未完成…。
宿泊先に移動する前に、どのチームからも「これは宿舎戻ってからやって、これは明日の朝やろう!」という声が…(笑)
明日のプレゼンに間に合うだろうか…と様子を見に来た社員からも心配の声も上がりました。

 

午後のプレゼンへ向けて、最終調整を。

3日目の朝、宿泊先から白湖へ移動してきた学生たちの目の下には隈が!
プレゼンを前に満身創痍の学生に「これはいかん」と感じたスタッフたち。
買っても負けても喜ぶじゃんけん(?)という名前の通り、じゃんけんをモチーフにしたアイスブレイクを実施。何に喜んでいるかわからないカオスな空間でしたが、息の詰まった雰囲気から一転し「よし、やってやるぞ」の雰囲気に。

エンジンがかかったところで、改めて3日目の午後から行われるプレゼンのルールや評価者を紹介し、最後の微調整。
ぶっつけ本番にならないよう、講師スタッフに向けてプレゼンの練習も行いました。

聴き手役4名のスタッフがそれぞれチェックする視点を分けて、かなり詳細にフィードバックを行いました。学生も、「スライドのここ、もうちょっと見やすく整理する?」など、自分たちでも話し合い、細かく調整していきました。

 

3日間の集大成を、いざ。

昼食後はいよいよ、3日間の総仕上げ、SAWAMURA本社でのプレゼンに臨みます。

審査員となるSAWAMURAスタッフも、会場となる会議室に集まります。
部門長や役員、課長職のメンバーなど、総勢11名の体制に、撮影役で入っていた私は「自分の最終面接の時より大がかりだ…」と圧倒されていました(笑)。

 

個性溢れる各チームの提案

いよいよ全4チームのプレゼンがスタート。社内にもオンライン配信され、多くの注目が集まりました。
目を引くパースを作り込んでプレゼンをするチームもあれば、地域の歴史文化に着目し、事業の提案だけでなく広報施策の提案まで行うチームもあり、提案内容は様々でした。

私が最も印象に残っているのは、『水帯で結ぶ縁』という提案。
観光協会が発行しているパンフレットにある、『高島縁人(高島にかかわる人のこと)』という言葉から着想を得た提案でした。大溝の地理的特徴を活かして、建物の中に水路を通したり、中庭には琵琶湖を模した池があったりと、地域の特徴を活かしながら人が集まりたくなる設計がされているな、と感心しました。

期待以上の提案内容に、「実現できそうな未来が見えたので、あともう少しブラッシュアップの案をいいですか」や、「高島の景観を上手く取り入れるなら、棚田の紹介なんかもいいよね」など、審査員のフィードバックにも熱が入ります。運営委員はそれをハラハラした様子で見守っていましたが、学生は一つひとつの質問にスラスラと答えます。
そんな頼もしい学生の姿に、運営委員も誇らしい気持ちになりました。

提案の様子を見に、白湖の店主も駆けつけてくださいました。

 

取り組む姿勢まで評価するのがSAWAMURA流

全チームのプレゼンが終了し、いよいよ最優秀チームが発表されます。
やり切った表情の学生もいれば、心残りがあるのか悔し気な表情の学生も。様々な気持ちを胸に、最終評価の結果を聞きに再度プレゼン会場へ…
どのチームもレベルの高い提案内容でしたが、中でも1位を勝ち取ったのは、
高島の食文化を活かし、世代を超えた交流が生まれるコミュニティスペースの提案でした。

あたたかい拍手が送られ、遂にエンディングと思いきや、それだけで終わらないのがSAWAMURAのインターンシップ。
サプライズで、3日間の課題に取り組む姿勢を評価したチームワーク賞の授与も行われました。チームメンバーのスキルや能力をうまく活かし、全員の意見を前向きに取り上げていたチームが受賞。最優秀賞と同じくらい誇らしげな顔で賞状を受け取ってくれた学生に、講師役のスタッフも嬉しそうでした。

チームワーク賞の表彰状には、講師スタッフからのコメントが

 

インターンシップは、取り組む姿勢を学ぶ場所

表彰を終え、晴れやかな表情で白湖へ戻る学生たち。
最後は、講師スタッフ6名からの総評が行われました。

総評は一人目だけで10分に(笑)。

この3日間に色々な気づきや想いを持っていたのは、学生だけではなく運営委員も同じです。

3日間を通して学んだことは、企画の作り方だけではありません。
学生たちのアンケートからは、たくさんの気づきがあったことが窺えます。

「就職活動を進める中で、何を軸にするべきか悩み続ける日々でした。自分1人では交流したり話を聞いたりすることができない方々にインタビューをし、協力して提案を作り上げる過程は刺激的で、新たな発見が生まれる感覚でした。まだ完全に言語化できていませんが、異なる価値観と経験を持つ人々と交流することの重要性を感じました」
「この3日間で様々な体験をしましたが、ここでしか味わえない体験ができました」
「普段学校で建築を学んでいる時は、課題に1人で頭を悩ませ、苦しみながら取り組んでいたので、設計とはしんどいものだというイメージがありました。しかし今回、みんなでひとつのプランを考えて、ひとつの目標に対してみんなで進んでいるという実感が湧き、設計の面白さを思い出すことができました
「ハードだなと思うこともありましたが、仲間と一緒にこのような経験ができて、すごく良かったと思っています」

私たちも普段、目の前の業務に取り組んでいるだけでは、ふと「あれ?私って何がしたかったんだっけ?」と迷う場面があります。
それは、就職活動中の学生もきっと同じなはず。
そんな迷いや悩みをぶつけながら、何か新たな気づきや自分も知らなかった一面に出会えるきっかけが、当社のインターンシップであってほしい。そして、自分が本当に楽しい、打ち込みたい、と思えるヒントを得られるイベント運営を、SAWAMURAでは目指しています。

そんなインターンシップに参加・見学したいという方は、ぜひお問い合わせください。

 

 

Text:ブランド推進室 和田/Edit:SAWAMURA PRESS編集部

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