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工場・プラントのセキュリティ対策と安全対策の方法は?ポイントを解説

最終更新日:2024年12月06日

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工場やプラントは、生産活動の中心地として効率性や安全性が求められる一方、セキュリティや作業員の安全対策には多くの課題を抱えています。不審者の侵入リスクや原材料の盗難、異物混入といったセキュリティ問題、さらには作業中の事故や高所作業での転落といった安全管理の課題にどう対応するかが重要です。

本記事では、工場・プラントのセキュリティの課題について具体的な例を交えながら解説し、それぞれのリスクを低減するための効果的な対策を紹介します。

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この記事の監修者
鈴木 戒

JHTC HACCP上級コーディネーター / MBA

2020年からSAWAMURAの食品工場プロジェクトに参画。2022年から正式入社し同職に。食品工場建築と資産活用で多くの実績を持つプロフェッショナル。

目次

工場・プラントのセキュリティの課題

工場やプラントは、さまざまなセキュリティ課題を抱えています。以下では、具体的な課題を挙げ、それぞれの影響について詳しく解説します。

原材料や部品の盗難リスク

多くの工場では、高価な原材料や部品が大量に保管されています。例えば、自動車部品工場では 高価な金属加工部品や電子部品、食品工場では原材料や製品が標的になることがあります。 盗難により金銭的損害が発生するだけでなく、盗まれた物品が違法な用途に使われることで、企業ブランドや信頼を損なう可能性もあります。

不審者の侵入リスク

工場外周からの侵入は、内部情報や製品の安全を脅かします。過去には、未登録者が製造エリアに侵入し、高度な生産技術や機密情報を盗もうとしたケースも報告されています。また、不正侵入者が設備を破壊したり、不適切な物質を内部に持ち込むリスクもあります。

異物混入のリスク(食品工場)

食品工場では、異物混入が一度でも発生すると、顧客の信頼を一気に失う重大な問題となります。例えば、過去には元従業員が冷凍食品に異物を混入させた事件が社会問題化しました。このような事例では、消費者からの健康被害による訴訟リスクや売上の大幅減少など、企業経営に大きな打撃を与える可能性があります。

工場・プラントの安全対策の課題

工場・プラントでは、日々の生産活動が多岐にわたり、多様なリスクが存在します。特に作業員の安全を確保することは、企業としての責任であり、労働環境を改善する上で欠かせない要素です。以下では具体的な課題を挙げ、それぞれに関連する現状や課題点を深掘りします。

作業員の事故発生リスク

工場内では、機械作業中の「はさまれ・巻き込まれ」や、高温・低温物との接触事故が頻発しています。例えば、厚生労働省の統計では、製造業における死傷災害の約半数が「はさまれ・巻き込まれ」事故に起因していることが報告されています。

また、危険物の取り扱いやフォークリフト操作中の事故もリスク要因となります。 少人数作業が増える現代では、特定の作業員が広範囲の作業を担当する場面が増え、事故発生時の早期発見が難しくなっています。

作業状況の把握の難しさ

広い工場内では、作業員がどこで何をしているのか、リアルタイムで把握することが困難です。特に、単独作業中に事故や体調不良が発生した場合、対応が遅れることで事態が深刻化する可能性があります。

高所作業における転落リスク

高所作業は、転落の危険性が高い現場の一つです。例えば、倉庫の高い棚での在庫作業や、プラント内での配管修理作業では、足場の不安定さや安全意識の低下により大きなリスクとなります。 2022年には厚生労働省によってフルハーネス型安全帯の着用が義務化されましたが、作業員が適切に着用していない場合も見受けられます。

工場・プラントのセキュリティ対策

工場・プラントのセキュリティ対策について詳しく見ていきましょう。

入構管理(出入管理)の強化

入構管理は、工場やプラントのセキュリティの基本中の基本です。例えば、顔認証システムやICカードを活用することで、登録された従業員や訪問者のみが出入りできる仕組みを構築できます。

不正な入場が完全に排除され、業務効率も向上します。また、車両ナンバー認証システムを活用することで、配送車両のみにアクセスを許可し、不審車両の侵入を防ぐことも可能です。 さらに、車両下部監視システムを併用することで、車両に不審物が設置されていないかの確認も行い、施設全体の安全性を高められます。

外周警戒の充実

外周警戒は、不審者が工場周辺から侵入するリスクを低減するために欠かせません。具体的には、フェンスに設置されたセンサーケーブルや、広範囲を監視できる高解像度カメラの活用が効果的です。

例えば、フェンスセンサーと赤外線センサーを併用することで、フェンスの乗り越えや切断を検知し、管理センターにアラームを送信することもできます。

食品工場での異物混入対策

食品工場では、異物混入が一度でも発生すると、企業の信頼が大きく損なわれます。このリスクに対しては、加工場への入退室管理の徹底が重要です。具体的には、関係者以外の立ち入りを完全に防ぐため、指紋認証や顔認証を採用し、さらに作業服の着替えや持ち物検査を厳格に行うシステムが効果的です。

また、製造ラインでは金属探知機やX線検査装置を導入して、異物が混入していないかをリアルタイムで確認する方法もあります。

工場・プラントの安全対策

工場・プラントの安全対策について詳しく見ていきましょう。

位置管理による作業員の状況把握

広大な工場やプラントでは、作業員の位置や動きをリアルタイムで把握することが困難です。これに対応するために、スマートフォンや専用デバイスを利用した位置管理システムが注目されています。例えば、作業員のスマートフォンに位置情報アプリをインストールし、GPSと加速度センサーを活用することで、作業位置や姿勢の変化をモニタリングできます。

さらに、広域監視を必要とする場合には、3Dレーザーレーダーやドローンを使った監視が有効です。ドローンが巡回し、高解像度カメラでリアルタイムに状況を監視することで、不審者の侵入を未然に防ぐことができます。

センサー内蔵型安全帯の活用

高所作業では転落事故が大きなリスクとなります。これを防ぐため、センサー内蔵型安全帯の導入が進んでいます。この安全帯は、フックの状態(使用中、未使用、外れている)をセンサーで検知し、管理者に通知する仕組みを備えています。

作業員が安全帯を装着し忘れた場合や、高所作業中に安全帯が外れている場合に即座に対処することが可能です。

防犯カメラの設置

工場やプラント内での安全確保には、防犯カメラの設置が欠かせません。カメラを設置することで、作業員の状況を記録し、異常が発生した際には即座に確認・対応できる環境を構築できます。

例えば、高精度の監視カメラを導入し、危険区域での作業を遠隔でモニタリングして、作業員が危険な行動を取った場合や、安全手順を逸脱した場合には、管理者がその場で警告を送ることができます。

まとめ

工場・プラントでは、不審者の侵入や盗難、作業員の安全管理など、多岐にわたるリスクへの対応が必要です。入構管理や外周警戒、位置管理などを活用し、セキュリティと安全対策を一体的に進めることで、より安全で効率的な環境を構築できます。

もし、工場やプラントのセキュリティ・安全面での改修をお考えでしたら、創業70年以上の実績を誇る澤村にご相談ください。これまでに1,000件以上の改修工事実績を持つ澤村が、御社の安全と効率化をサポートします。

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