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コンプレッサーのメンテナンス方法は?頻度や必要な理由も解説

最終更新日:2025年02月25日

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コンプレッサーは、工場や製造現場で必要不可欠な設備の一つです。しかし、適切なメンテナンスを怠ると、性能低下や故障の原因となり、大きな修理費用が発生することもあります。本記事では、コンプレッサーのメンテナンスの重要性や実施すべきポイント、具体的なメンテナンス手順について詳しく解説します。

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この記事の監修者
宮前 聡志

一級建築士 / 一級建築施工管理技士

営業企画課課長。工場管理経験と設計業務を経験し、2018年にSAWAMURAに建設プロデューサーとして入社。現場・設計・営業を知るオールラウンダー。

目次

コンプレッサーのメンテナンスが重要な理由

コンプレッサーのメンテナンスが重要な理由は次のとおりです。

安定した運転を維持するため

コンプレッサーの定期的なメンテナンスを行うことで、安定した運転を維持できます。フィルターの目詰まりや潤滑油の不足などが原因で、圧縮空気の供給が不安定になることがありますが、適切なメンテナンスを行えばそのリスクを抑えられます。

故障リスクを低減しコストを削減

メンテナンスを怠ると、部品の摩耗や内部の汚れが進行し、重大な故障につながります。特に、異常な音や振動、過熱などの兆候を見逃すと、修理費用が高額になるだけでなく、生産停止などの影響も発生します。

コンプレッサーの寿命を延ばす

適切なメンテナンスを実施することで、コンプレッサーの寿命を延ばすことが可能です。定期的なフィルター交換や潤滑油の管理を行えば、コンプレッサー内部の部品への負担が減り、長期間にわたり安定した運転を維持できます。

コンプレッサーのメンテナンスで発生しやすいトラブル

コンプレッサーのメンテナンスで発生しやすいトラブルは下記のとおりです。

エアーへのドレンの混入

コンプレッサーの圧縮過程で発生するドレン(凝縮水)が適切に排出されないと、エアーに混入し、製品の品質低下や機械の腐食を引き起こします。特に湿度の高い環境では、ドレンの管理が重要です。

圧縮空気の供給不良

圧縮空気の供給不良は、コンプレッサーの性能低下だけでなく、生産ライン全体の稼働率にも悪影響を及ぼす深刻な問題です。発生する主な原因として、フィルターの詰まり、配管内の異物蓄積、圧縮機の劣化が挙げられます。

長期間フィルターの交換を行わずに運用していると、空気中の微細なゴミや油分がフィルターに蓄積し、空気の流れを阻害することで圧力低下を引き起こします。その結果、必要な圧力が供給されず、エアツールや機械が本来の性能を発揮できなくなります。

異音や振動の発生

コンプレッサーの運転中に異常な音や振動を感じた場合、機械の異常を示す重要なサインであり、放置すると大きな故障へと発展する可能性があります。

異音や振動の原因は、ベルトの摩耗や部品のゆるみ、潤滑が不十分であることなどです。

たとえばコンプレッサーの駆動部に使用されるベルトが摩耗していると、回転時に滑りが発生し、「キーキー」という異音が生じます。放置するとベルトが破断し、コンプレッサーが完全に停止してしまう恐れがあります。

コンプレッサーの基本的なメンテナンス方法

コンプレッサーの基本的なメンテナンス方法について詳しく見ていきましょう。

日常メンテナンス

コンプレッサーの潤滑油は、部品の摩耗を防ぎ、冷却する役割を果たします。適切なレベルにあるか定期的に確認することで、潤滑不足による摩耗や故障を防ぐことができます。

また、タンク内に水分がたまりすぎると圧縮空気の品質が低下し、機器の寿命を縮める原因となるため、毎日の点検でドレンの排出を確実に行うことが重要です。

運転中に普段と異なる音や振動を感じた場合は、内部の部品が摩耗していたり、異物が混入していたりする可能性があるため、早急に点検を行い異常がないかを確認しましょう。

週次メンテナンス

エアフィルターにほこりや異物が詰まると、コンプレッサーの負荷が増加し、結果としてエネルギー消費が増えます。そのため、定期的に清掃を行い、フィルターの目詰まりを防ぐことが重要です。

工場や作業現場では、空気中に舞う粉じんや異物がフィルターを詰まらせて機器の効率を大きく低下させる場合があります。

加えて、適切な圧力設定が維持されているかを確認し、不安定な場合は調整を行うことも必要です。

圧力が過剰だとエネルギーの無駄につながり、逆に不足していると十分な空気供給ができず、作業に支障をきたす恐れがあります。

定期メンテナンス(3~6か月ごと)

コンプレッサーの潤滑油は長時間の使用によって劣化し、適切な潤滑や冷却機能が低下するため、メーカー推奨の交換時期を守って定期的にオイル交換を行うことが重要です。6,000時間ごとの交換が推奨されています。

また、オイルフィルターやエアクリーナーの交換を適切なタイミングで実施することで、空気の流れが最適化され、コンプレッサーの負荷を軽減できます。

フィルター類が詰まると圧縮効率が低下し、エネルギー消費が増えるため、交換の際は純正品を使用し、適切にメンテナンスを行いましょう。

さらに、冷却装置の点検と清掃を行い、冷却効果を維持することも欠かせません。冷却ファンやヒートエクスチェンジャーに汚れが蓄積すると、放熱がうまくいかず過熱のリスクが高まります。特に夏場は熱がこもりやすく、異常温度による自動停止や故障を招くことがあるため、こまめに清掃し、安定した稼働を確保することが大切です。

コンプレッサーのメンテナンスを効率化するポイント

コンプレッサーのメンテナンスは次の方法で効率化できます。

オートドレントラップの導入

コンプレッサーの運転中に発生するドレン(水分や油分を含む排出液)は、適切に排出しないと空気の品質が低下し、機器の腐食や劣化を引き起こす原因となります。通常、手動でドレンコックを開閉し排出する方法が用いられますが、作業を忘れたり頻度が不十分であったりすると、タンク内に水分が溜まり、エアシステム全体の性能に悪影響を及ぼします。

そのようなリスクを防ぐために導入されるのが「オートドレントラップ」です。

オートドレントラップは、ドレンの量を自動で検知し、一定量が溜まると自動的に排出を行う装置です。このシステムを導入することで、作業員が手動で排出する手間がなくなり、排出のし忘れによるトラブルも防げます。

リモートモニタリングの活用

コンプレッサーは24時間稼働することが多く、異常が発生すると工場全体の生産ラインに影響を及ぼす可能性があります。そのため、リアルタイムで稼働状況を監視し、異常の兆候を早期に検知することが重要です。

近年、IoT技術の発展により、リモートモニタリングシステムを活用した管理手法が普及しています。このシステムを導入することで、コンプレッサーの温度、圧力、電流値、ドレン発生量などのデータをリアルタイムで監視でき、異常が発生した際には即座にアラートを発信することが可能になります。

まとめ

コンプレッサーのメンテナンスは、設備の安定稼働を維持し、故障リスクを最小限に抑えるために欠かせません。日常的な点検から定期的なメンテナンスまで、適切な管理を行うことで、長期間にわたって効率的に使用することが可能です。

また、オートドレントラップやリモートモニタリングを活用することで、より効率的な運用が実現できます。安定した生産環境を維持するためにも、ぜひ適切なメンテナンスを心がけてください。

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