最終更新日:2018年08月29日
工場における生産管理力を高めたい
自社の工場内において生産管理力をアップさせるには、現場担当者をまとめる工場長や製造管理者の教育合うをすることも欠かせないと考えられます。
またこれまで長きに渡って現場を管理してきた工場長や製造管理者が退職した場合は、そのポジションにどんな人材を配置すればよいのかという問題も、多くの経営者を悩ませる部分になると言えるでしょう。
今回は、工場現場のリーダー教育や人選をする上でチェックしておくべき、3つの力について事業主の皆さんと一緒に考えていきます。
維持管理力
まず新しく会社に入ってきたばかりの新入社員や若手作業者を、安全かつ正しく、漏れなく、遅れなく作業に従事させるには、現場のリーダーとなる製造管理者の維持管理力が必要となってきます。
この能力に長けたリーダーは、工場の安定的な運営に欠かせないヒト・モノ・カネの情報を上手に集めて日常管理への反映を得意とする傾向があります。
また工場内に生じたトラブルや将来的に起こりうる問題につながる要素を見逃さないためには、報告・連絡・相談という基本から作業者との円滑なコミュニケーションを図る能力も必要となるようです。
変更管理力
続いて重要となるのは、工場業務の維持管理の中で発生した障害を取り除く変更管理力です。
この能力に長けたリーダーは、現場で決めたルールや標準を作業者の丸投げするだけでなく、守れない人がいた場合に「なぜ守れないのか?」の観察や変更をしていくことが得意となります。
また正常だけに着目するのではなく、異常をスムーズに検出することのできる工場では、問題の見える化により全てのスタッフが対処行動を行いやすい実態があります。
方針管理力
会社における将来的なビジョンを意識しながら、現状とのギャップを課題として捉えることにより、組織として行うべきチャレンジを実践できる能力を方針管理力と呼びます。
この能力のないリーダーは、日々の納期対応やクレーム対応に追われて、会社の成長に欠かせない長期的な目標に向けた努力ができない傾向があります。
これに対して方針管理力の高い工場長や製造管理者は、製造原価や納期といった数値目標だけにとらわれることなく、従業員との目標共有や動機づけなども重視する傾向があるのです。
こうした工場長のもとで働く従業員たちは、「なぜこの作業が必要なのか?」といった疑問がクリアになることから、現場で働く上での疑問や違和感なども溜まりにくくなると言われています。