鉄骨造の建物は耐用年数が調べにくい 【公式】工場建設・倉庫建設なら「カナリス建築」滋賀・京都・福井｜株式会社澤村

鉄骨造の建物は耐用年数が調べにくい

最終更新日:2019/06/14

建物を取得する際に必ずチェックしておきたいのが耐用年数です。
古びて長くもたないような建物を取得しても意味は薄いですし、耐用年数がわかればメンテナンスや建て替えのタイミングも把握できるでしょう。

そんな耐用年数を確認できるのが「耐用年数表」。
これは建物の構造や使われている素材に応じて、その建物が何年利用できるかを示している表です。

耐用年数表はとても便利なものですが、しかし万能ではありません。
鉄骨造の建物は、耐用年数表だけで耐用年数を割り出すことができないのです。

そもそも「鉄骨造」という項目が存在しない

耐用年数表には「鉄骨造」という項目はありません。
「鉄」という言葉で検索しても「鉄骨鉄筋コンクリート造」や「鉄筋コンクリート造」が見つかるばかりです。

実は鉄骨造は「金属造」として記載されています。

金属造は鋼構造の建築物のことで、基本的には鉄骨造のことなのです。
からくりがわかれば何ということはないことですが、ここで混乱する人も多いようです。

金属造の項目さえ見つけられれば、そこに細かな耐用年数が記されています。

耐用年数を知るためには鉄骨の厚さを知らないとならない

耐用年数表では「3mmを超え、4mm以下のものは27年」「4mmを超えるものは31年」というように、骨格材の厚さを基準として耐用年数表が算出されています。
そのため、そもそも建物に使用されている骨格材の厚さを知っていないと、耐用年数表を知ることができないのです。

骨格材の厚さが資料などに記されていれば簡単ですが、実は建築方式によってルールなどが定められているわけではありません。
そのため、資料があっても厚さが明記されていない場合、図面から算出するほかにないのです。

建築会社側が把握している可能性もあるため、可能であればそちらに問い合わせてみても良いでしょう。
ただし中古の物件の場合は建物の取得に際して図面が渡されなかったり、建築メーカーへの問い合わせが難しいことも少なくありません。

取得する前の取引の段階で、骨格材の厚さや、資料や図面の有無について確認しておくと良いでしょう。

厚さが明言されず、さらに資料のたぐいも渡されない場合は耐用年数の面で不安が残ってしまいます。
あまり推奨できる取引とは言えないでしょう。