
最終更新日:2022年01月26日
高齢者向け住宅事業を開始したものの、介護職員の採用が難しく悩んでいる経営者は多いのではないでしょうか。介護職員の採用が難しい理由を把握したうえで、採用を成功させるためのポイントを押さえることで、優秀な介護職員を採用できるでしょう。ここでは、介護職員の採用が難しい理由や採用を成功させるためのポイントなどについて詳しくご紹介します。
介護職員の採用が難しい理由
少子高齢化が進む日本では、介護職員の需要が供給を大きく上回っています。その一方で、次のような理由で介護職員をなかなか採用できない、採用できても定着しないという事態に陥るケースが多発しています。
業務内容に対するイメージが悪い
介護施設の労働環境は改善されつつありますが、まだまだ業務内容に対して「体力勝負」「汚い」といったイメージを持つ方はたくさんいます。そのため、未経験者の応募が少なくなっています。また、経験者においては、需要が供給を上回っている関係でなかなか雇用ができず、人手不足に陥ってしまうのです。
予想と実情に剥離がある
介護施設の内情は、求人概要からは十分に読み取ることができません。明るい職場、コミュニケーションが活発といったキャッチコピーでも、実情は人間関係が悪かったり暗い雰囲気であったりする場合があります。このように、応募者のイメージと実情の剥離が大きいと、採用できても早期に退職してしまうでしょう。
とりあえず人を雇うスタンスからミスマッチを防ぐ採用へと切り替える必要があります。
介護職員が勤務先を選ぶ際のポイント
介護職員が勤務先を選ぶ際、どのようなポイントに注目しているのかチェックしましょう。
業務内容と給与のバランス
業務内容が給与に見合っているかは必ず見られるポイントでしょう。業務内容がきついのに給与が安い職場は、採用できても早期に退職してしまいます。業務内容のきつさは求人概要だけでは伝えることが難しいため、ミスマッチの大きな原因になっています。
勤務時間
勤務時間が長い、労働基準法を遵守していない職場は、介護職員がなかなか集まらないでしょう。特に、介護経験者は売り手市場であることを理解しており、勤務時間が少しでも短い介護施設を選ぶ傾向があります。
人間関係
人間関係が悪い場合、給与や勤務時間などの面に問題がなくても介護職員がなかなか定着しません。これは、気持ちよく働ける職場を求めている人が多い傾向にあるためです。就職先がなくて困っているのであれば、人間関係が悪くても我慢して働くという選択も1つです。しかし、他にも働き口がある場合は、人間関係が悪い介護施設は敬遠されるでしょう。
人員の充実度
人員不足の介護施設は、介護職員1人あたりの負担が大きくなります。その結果、長時間労働の常態化や人間関係の悪化、提供する介護サービスの質の低下などが起こり、早期に退職する事態に陥るのです。人員が充実していない段階で介護職員を募集する場合は、一度に複数人を採用し、一気に人員を充実させましょう。
そうすれば、直近で採用した介護職員が早期に退職してしまうリスクを抑えられます。
介護職員の採用に成功するためのポイント
介護職員の採用に成功するために、次のポイントを押さえましょう。
給与を相場よりも高く設定する
給与を相場よりも高くすれば、当然ながら応募者は増えるでしょう。しかし、3人の利用者に対して1人の職員の配置が必要な特別養護老人ホームなどでは、なかなか実現ができません。介護保険からの売上の上限がある程度決まっているため、介護職員の給与水準を上げすぎると経営が立ちゆかなくなる恐れがあります。
一方、介護職員の配置に厳格な基準がないサービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームであれば、給与水準を上げやすいでしょう。ただし、人員配置や業務の進め方を工夫しなければ介護サービスの質が低下する可能性があります。
従業員満足度の向上に努める
従業員満足度の向上に努めることで、離職率の低下が期待できます。給与や勤務時間、人間関係、福利厚生など、さまざまな項目が従業員満足度に関連しています。
常に人員は充実させておく
人員を常に充実させて、1人の介護職員に大きな負担がかからないようにしましょう。給与以上の負担を与えないための人員配置や業務の進め方を考えることが大切です。
まとめ
介護職員の採用が厳しいのであれば、給与や勤務時間、人間関係などを見直しましょう。そのうえで、可能な範囲で給与を上げる、人員を積極的に採用して穴を埋める、人間関係を良好に保つように努めるなどしてください。また、構造的な利用のしやすさ、施設の雰囲気なども重要です。滋賀・京都・福井でデザインにもこだわる介護施設・老人ホーム・医院クリニックの建設、建築設計、リフォームなら株式会社澤村にお任せください。