最終更新日:2022年07月28日
医療機器は高額なため、リースを選択する方も多いでしょう。しかし、リースよりも購入した方が長い目で見ればメリットがあると感じる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、医療機器は購入とリースのどちらが良いのか、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
医療機器を購入するメリット
医療機器を購入する場合、数千万円から数億円もの費用がかかります。一部の医療機器のみ購入する場合は、数百万円に抑えられるでしょう。費用面の話も含め、医療機器を購入するメリットについて解説します。
長い目で見ると費用を抑えられる
購入は一時的に数千万円~数億円もの費用がかかりますが、リース契約は月額や年額料金が発生し続けます。そのため、長期間にわたり医療機器を使用する場合は、リースと比べてトータルコストを抑えられるのです。
工夫次第で初期費用を抑えられる
医療機器は高額なため、分割払いで購入することが一般的です。初期費用を抑えたい場合は、数年から10年ほどのローンを組むとよいでしょう。ただし、ローン期間が長くなればなるほどに総利息も高くなります。また、途中で新たに登場した医療機器に買い換える可能性がある場合は、ローンが重複しないように返済期間を短く設定することが大切です。
経費に計上できる
医療機器は経費に計上できます。リース契約は、契約料金の経費計上は可能ですが、医療機器の価格を計上することはできません。数千万円から数億円もの経費を計上できれば、多くの節税効果を得られます。ただし、減価償却といって、耐用年数を踏まえて毎年少額ずつ計上していくことになります。
税務上の特典を受けられる
医療用機器の特別償却という制度を利用することで、一定条件を満たす医療機器の購入時に税務上のメリットを得られます。新品の医療機器で、取得価額が500万円以上のものを医療保健業に使用した場合、事業供用年度において通常の償却ができることに加え、取得価額の14%の特別償却が認められます。
また、医療の安全を確保する目的の医療機器を購入し、医療保健業に使用した場合は、事業供用年度において通常の償却ができることに加え、取得科学の20%の特別償却を行えます。
医療機器を購入するデメリット
続いて、医療機器を購入するデメリットについて詳しく見ていきましょう。
医療機器の買い換え時の手続きや処理に手間がかかる
医療機器は次々と新型が登場しており、しばらくしてから買い換えることになる可能性があります。その際は、医療機器を適切な手続きを踏んで処分したり、専門業者に買い取ってもらったりしなければなりません。このような手続きや処分に手間がかかることはデメリットの1つと言えるでしょう。
会計処理が複雑になる
購入した医療機器は、償却資産税や減価償却費用、損害保険料などの観点から適切に計上する必要があります。会計処理が複雑になり、負担が大きくなることはデメリットと言えるでしょう。
医療機器のリース契約のメリット
続いて、医療機器をリース契約するメリット・デメリットを紹介します。まずは、メリットから詳しく見ていきましょう。
コストを抑えられる
リース契約の月額や年額料金は、購入にかかる費用よりもかなり抑えられているため、コストを抑えて医療機器を導入できます。また、医療機器を購入する際にローンを組む場合は審査に通過しなければなりませんが、リース契約に審査はありません。
リース契約料金は経費にできる
リース契約料金は経費にできます。そのため、購入した場合ほどではありませんが、税務上のメリットを得ることが可能です。
医療機器のリース契約のデメリット
続いて、医療機器のリース契約のデメリットについて詳しく見ていきましょう。
リース契約料金は割高
購入でローンを組むと利息が発生しますが、それ以上にリース契約料金は割高です。そのため、長期間使用する場合は購入の方がトータルコストを抑えられます。
途中解約できない
途中解約する場合、違約金が発生します。最新の医療機器に買い換えるにしても、違約金によってコストが高くなり、諦めることになる可能性もあるでしょう。
特別仕様が必要な医療機器に対応していない
リース契約できる医療機器はごく一般的なものがほとんどで、特別仕様が必要なものには対応していません。
まとめ
医療機器は購入の方が税制上のメリットが大きい一方で、ローン審査や利息の発生などのデメリットもあります。購入とリースのどちらが自院に適しているか考えましょう。
開院の準備段階では、建設やリフォームなどについても進める必要があります。
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