最終更新日:2022年05月30日
クリニックのスタッフの離職率が高いと感じたときは、離職理由についてチェックしましょう。スタッフが辞めると他のスタッフの負担が増えて、さらに離職率が上がるという悪循環に陥る恐れがあります。早期に対処しなければ患者の満足度も低下して、集患に影響が出ることも否定できません。ここでは、クリニックのスタッフが辞める理由や離職率を下げるためのポイントなどについて詳しく解説します。
クリニックのスタッフが辞める理由
クリニックのスタッフが辞める理由と言えば、給与や福利厚生などが充実していないことをイメージするのではないでしょうか。確かに、それも辞める理由の1つではありますが、他にも次のようにさまざまな理由が考えられます。
職場の人間関係が悪い
医療は人の命にかかわることのため、ピリピリとした雰囲気のクリニックが少なくありません。特に、精神面に余裕がない人はピリピリしがちであり、そのような人が先輩スタッフだと、後輩スタッフは居心地が悪くなるでしょう。また、他のスタッフの悪口を言ったり、嫌がらせをしたりするケースもあります。
給料が低い・福利厚生に問題がある
給料が業務内容に見合っておらず、経済的な問題を抱えているケースがあります。また、福利厚生が充実しているように見えて、実際には利用できない仕組みになっている場合もスタッフは不満を感じるでしょう。
モチベーションを維持できない
仕事にやりがいを持てない場合、モチベーションを維持するのは大変です。特に、国家資格を持たない一般スタッフは、仕事内容にやりがいを見いだせない傾向にあります。単純作業の繰り返しで、自分が行っていることが本当に誰かの役に立っているのか実感できないのです。
有給休暇を取得できない
有給休暇は条件を満たした人全員が取得できるものですが、スタッフの人数に余裕がないために、希望した日に有給休暇を取得できない場合があります。そして、一般企業と比べて有給休暇を取得しづらいと感じると、クリニックを辞めたくなる可能性があるのです。
業務時間が長い
クリニックの診療時間が終わってからも作業が必要なため、拘束時間は10時間以上になる場合があります。育児や介護などの事情を抱えている場合は、どうしても転職を考えざるを得ないこともあるでしょう。
クリニックのスタッフの離職率を下げる方法
クリニックのスタッフの離職率を下げるには、離職を考えている原因を解消する必要があります。ここまで解説したクリニックを辞める理由を踏まえて、離職率を下げる方法を解説します。
職場の雰囲気を改善させる
職場の雰囲気が悪くなる根本の原因は、給与水準や福利厚生、スタッフの発言や行動などにあります。働きやすい環境を整備するとともに、スタッフ1人ずつ面談して不満を聞きましょう。その不満を解消できれば職場の雰囲気がよくなり、離職率が下がることが期待できます。
スタッフと目標を共有する
スタッフがやりがいを見いだせるように、クリニックの目標を共有しましょう。また、スタッフ単位で目標を設定して、定期的にフィードバックしてみてください。前回の目標は達成できたか、達成できなかった場合はその理由、次回はどうすれば達成できると思うかなどをフィードバックして、モチベーションを引き出します。
高すぎる目標設定は逆効果のため、スタッフのモチベーションやスキルなどを踏まえて決めることが大切です。
スタッフの急な離職を防ぐ方法
スタッフが急に離職すると、新たにスタッフをすぐに雇う必要があります。しかし、採用活動は数ヶ月に及ぶことが一般的であり、雇えるまでは他のスタッフの負担が増大します。このような事態を避けるためにも、契約書の内容を見直すことが大切です。
クリニックを離職したい場合は、事前に数ヶ月前の告知が必要である旨を契約書に記載しましょう。退職1ヶ月前が一般的ですが、採用活動にかかる期間を踏まえて2~3ヶ月前に定めてください。契約書に記載しても急に辞めるスタッフも出てくるかもしれませんが、これは事前の面接や勤務態度などから見極めるしかありません。
まとめ
クリニックのスタッフが頻繁に辞めるのであれば、クリニック全体に大きな問題があるのかもしれません。給与や福利厚生といった条件面だけではなく、職場の雰囲気ややりがいなどにも注目しましょう。また、従業員満足度の向上を目的とした働きやすい院内づくりも1つの方法です。居心地がよいインテリア、導線の確保などは従業員満足度の向上に繋がります。
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