家具家電付き賃貸物件は空室対策につながる？賃貸オーナー目線のメリット

最終更新日:2023年07月31日

賃貸オーナーは入居希望者を集めるため、需要にあわせてさまざまな設備やサービスを検討する必要があります。

そうしたサービスのひとつとなるのが、「家具家電付き物件」です。

本当に需要があるのか、また経営において注意しなければいけないポイントはどこなのかなど確認していきましょう。

• 1 家具家電付きとは？
• 2 家具家電付きにすることのメリットって？
• 3 家具家電付き物件の注意点
• 4 トラブルを避けるために賃貸オーナーがすべきこと
• 5 まとめ

家具家電付きとは？

家具家電付き物件とは、その名の通り入居の段階ですでに家具や家電がついている物件のことです。

通常であれば、家具や家電は入居が決まり物件の引き渡しがあったあと、改めて用意することになります。

洗濯機や冷蔵庫といった生活必需品は、ものによっては高額な上、運んだり設置したりするのも大変です。

業者に頼めばその分の手数料も発生し、引っ越しに際して出費を抑えたいときには気になってしまうでしょう。

そんなとき、家具家電付き物件を選ぶ人も少なくありません。

自分で家具や家電を購入する必要がないため、費用や手間を大きく削減できるのが魅力です。

家具家電付きにすることのメリットって？

家具家電付きの賃貸物件は、入居者だけでなく賃貸オーナーにとってもさまざまなメリットがあります。

家具家電付き物件は、気軽に入居しやすいことから入居ハードルが下がり、空室に悩んでいる物件では貴重な入居者獲得につながります。

例えば賃貸物件を検索できるポータルサイトでは「家具家電付き」という項目が用意されていることもあります。

試しにその項目をチェックして、地域の賃貸物件を探してみるのもいいかもしれません。

似たような家賃や条件の物件が少ない場合、家具家電付きにすることでそのエリアの需要を独占できることもあるでしょう。

「家具家電付き」を絶対条件にして探している人にとって、多少立地や賃料が希望通りでなくとも魅力を感じやすい物件となるでしょう。

また、インターネット上に物件情報を載せるとき、具体的なイメージがしやすいよう写真を載せる賃貸オーナーも多いでしょう。

その際、何もない部屋の写真をただ載せるだけでは、閲覧した人がそこで生活をする様子をイメージしにくくなります。

家具家電付きの物件なら生活感を演出した写真も撮影でき、より印象的な展開ができるでしょう。

家具家電付き物件の注意点

家具家電付きの物件は入居者にとっても賃貸オーナーにとっても多くのメリットがある一方で、経営にあたっては注意すべきこともあります。

まず、初期投資が必要であることは理解しておきましょう。

家具や家電を揃えるにあたっては、当然ながら設置するための購入費用がかかります。

もちろん費用はどのような家具や家電をどれくらい導入するかによって変わりますが、一部屋あたり数万円〜数十万円はみておくべきでしょう。

さらに、家具家電は経年劣化によって故障してしまう可能性もあります。

一度購入すればそれで済むのではなく、継続的なメンテナンス費用がかかってしまうことを覚悟しましょう。

万が一、入居者に家具家電を壊されてしまったときには修理だけでは済まず新たに買い替えなければいけないかもしれません。

入居者のタイプによっては、出費が相次いでしまうこともあるでしょう。

使い方についてきちんと理解してもらえるよう、サポート環境を整えることも大切です。

トラブルを避けるために賃貸オーナーがすべきこと

現在経営している賃貸物件をこれから家具家電付きの物件にするときには、これまでとは違った対応が必要になります。

まずは、契約書の見直しです。

「同じ物件なんだから、同じ契約書でもいいのでは？」と思うかもしれません。

しかし、家具家電を賃貸オーナーが用意し貸し出すのであればその旨について契約書にきちんと記載しておきましょう。

中には「家具や家電は契約の際に自分がもらったものだ」という認識になってしまう入居者もいます。

契約書に明記してあれば良いのですが、記載漏れがあると「もらったものを返せと言われた」というようなトラブルにつながりかねません。

「家具家電付き」の定義を確認するためにも、契約の際にしっかりすり合わせることを意識しましょう。

また、貸し出している家具家電が故障した際、基本的に修理はオーナー負担となります。

「明らかに、故意に壊している」という場合なら別ですが、「普通に使っていて壊れた」というときには賃貸オーナーが責任を持って修理しましょう。

故障のタイミングは、完全に想定することは難しいものです。

それでいて生活と密接に関わるため「壊れて困っている」「すぐに直さないといけない」ということもあるでしょう。

その際、賃貸オーナーの対応が遅れてしまうと、不満に繋がってしまいます。

必要に応じて管理会社の手を借りるなど、工夫しながら入居者の満足度向上を目指しましょう。

まとめ

入居希望者の絶えない人気の賃貸物件を目指すなら、家具家電付き物件として他の物件と差別化してみるのもいいかもしれません。

入居者にとって家具家電付き物件は入居ハードルが低く、また賃貸オーナーにとっても価値をアピールしやすいというメリットがあります。

初期投資が必要な点や、入居時の契約できちんと契約内容を確認しておく点などに気をつけながら、現在の物件を家具家電付きに生まれ変わらせてみましょう。